ウーバーイーツの確定申告 Q&A
お答えします
配達で受け取った報酬から必要経費を引き、残った所得が20万円を超えていれば申告が要ります。アプリごとに20万円で見ることはなく、すべての配達アプリの報酬を合わせた一つの所得で判定します。
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一解説
所得税法121条1項1号が合計するのは、利子・配当・不動産・事業・山林・譲渡・一時・雑の八つの所得です。配達で受け取る報酬は、事業所得または雑所得としてこの合計に入ります。国税庁もタックスアンサー1906で、人的役務の提供による所得を給与所得者の副収入の例に挙げています。
ウーバーイーツ、出前館、Wolt と複数のアプリで稼働している方は、アプリごとに20万円を当てるかわりに、すべての報酬を合わせてから必要経費を引き、残った一つの所得で判定します。
配達の報酬は源泉徴収されません。差し引かれずに満額が振り込まれますので、給与から天引きされる感覚のまま眺めていると、思ったより早く20万円に届きます。
20万円と比べるのは、報酬から必要経費を引いた後の所得です。配達に使う自転車やバイクの購入費と修理代、ガソリン代、駐輪場代、配達バッグ、スマートフォンの通信費が経費の中心になります。
これらは私用と兼ねているものが多く、業務に使っている部分だけを経費にします。走行距離や稼働時間など、根拠になる数字で按分してください。アプリに残る稼働記録が、そのまま按分の根拠になります。
報酬の合計が20万円台であっても、按分した経費を引いた後の所得が20万円に届かない年があります。判定はその所得で行いますので、稼働記録と支出のレシートをそろえてから当ててください。
アルバイトの給与は、20万円の合計に入りません。合計に入るのは、配達の報酬から経費を引いた後の所得だけです。給与と報酬を足した金額で20万円を判断すると、判定を誤ります。
アルバイト先が二つ以上ある方は、121条1項2号の判定に移ります。道は二つあります。一つは、年末調整を受けていないほうの給与と、給与・退職以外の所得とを足した金額です。これが20万円以下なら、提出を要しません。
もう一つは、給与そのものが少ない方のための道です。1年分の給与の合計から、社会保険料控除・生命保険料控除・扶養控除といった所得控除(雑損控除・医療費控除・寄附金控除・基礎控除は数えません)を差し引きます。その残りが150万円以下で、なおかつ給与・退職以外の所得が20万円以下であれば、やはり提出を要しません。
配達アプリの報酬明細は、さかのぼれる期間がアプリごとに決まっています。年をまたぐ前に1年分をダウンロードしておくと、集計のときに困りません。
121条1項のただし書は、この提出不要の扱いから外れる場合を定めています。所得税法施行令262条の2が挙げるのは、同族会社の役員やその親族が、その会社から給与のほかに貸付金の利子や資産の賃貸料を受け取る場合です。勤め先や自分の会社に車両や駐車場を貸している方は、その所得が20万円以下でも申告が要ります。
給与等の収入金額が2,000万円を超える方は年末調整が行われませんので、稼働の量にかかわらず申告が要ります。
住民税に、この20万円の基準はありません。地方税法317条の2第1項は、3月15日までにお住まいの市区町村へ申告書を提出することを定めています。給与だけ、または公的年金等だけを受けていて、ほかに所得がなかった方は対象から外れます。所得税の確定申告書を出せば、その提出日に住民税の申告書も提出したものとみなされます(同法317条の3第1項)。所得税で申告しなかった年は、市区町村への申告が別に要ります。
二一次情報
所得税法 第121条第1項・第3項(確定所得申告を要しない場合)(抜粋)
第百二十一条 その年において給与所得を有する居住者で、その年中に支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(以下この項において「給与等」という。)の金額が二千万円以下であるものは、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額及び課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。ただし、不動産その他の資産をその給与所得に係る給与等の支払者の事業の用に供することによりその対価の支払を受ける場合その他の政令で定める場合は、この限りでない。
一 一の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び雑所得の金額の合計額(以下この項において「給与所得及び退職所得以外の所得金額」という。)が二十万円以下であるとき。
3 その年において第三十五条第三項(雑所得)に規定する公的年金等(以下この条において「公的年金等」という。)に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の収入金額が四百万円以下であるものが、その公的年金等の全部(第二百三条の七(源泉徴収を要しない公的年金等)の規定の適用を受けるものを除く。)について第二百三条の二(公的年金等に係る源泉徴収義務)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額(利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、給与所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び公的年金等に係る雑所得以外の雑所得の金額の合計額をいう。)が二十万円以下であるときは、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額又は課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。
所得税法 第121条第1項第2号(二以上の給与等の支払者から給与等の支払を受ける場合)(抜粋)
二 二以上の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条又は第百九十条の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、イ又はロに該当するとき。
イ 第百九十五条第一項(従たる給与についての扶養控除等申告書)に規定する従たる給与等の支払者から支払を受けるその年分の給与所得に係る給与等の金額とその年分の給与所得及び退職所得以外の所得金額との合計額が二十万円以下であるとき。
ロ イに該当する場合を除き、その年分の給与所得に係る給与等の金額が百五十万円と社会保険料控除の額、小規模企業共済等掛金控除の額、生命保険料控除の額、地震保険料控除の額、障害者控除の額、寡婦控除の額、ひとり親控除の額、勤労学生控除の額、配偶者控除の額、配偶者特別控除の額、扶養控除の額及び特定親族特別控除の額との合計額以下で、かつ、その年分の給与所得及び退職所得以外の所得金額が二十万円以下であるとき。
地方税法 第317条の2第1項(市町村民税の申告等)(抜粋)
第三百十七条の二 第二百九十四条第一項第一号に掲げる者は、三月十五日までに、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申告書を賦課期日現在における住所所在地の市町村長に提出しなければならない。ただし、第三百十七条の六第一項又は第四項の規定により給与支払報告書又は公的年金等支払報告書を提出する義務がある者から一月一日現在において俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下この節において「給与」と総称する。)又は所得税法第三十五条第三項に規定する公的年金等(以下この節において「公的年金等」という。)の支払を受けている者で前年中において給与所得以外の所得又は公的年金等に係る所得以外の所得を有しなかつたもの(中略)並びに所得割の納税義務を負わないと認められる者のうち当該市町村の条例で定めるものについては、この限りでない。
一 前年の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額
地方税法 第317条の3第1項・第3項(確定申告書の提出による申告書提出の擬制)(抜粋)
第三百十七条の三 第二百九十四条第一項第一号の者が前年分の所得税につき所得税法第二条第一項第三十七号の確定申告書(以下本条において「確定申告書」という。)を提出した場合(政令で定める場合を除く。)には、本節の規定の適用については、当該確定申告書が提出された日に前条第一項から第四項までの規定による申告書が提出されたものとみなす。ただし、同日前に当該申告書が提出された場合は、この限りでない。
3 第一項本文の場合には、確定申告書を提出する者は、当該確定申告書に、総務省令で定めるところにより、市町村民税の賦課徴収につき必要な事項を付記しなければならない。
所得税法施行令 第262条の2(給与所得以外の所得が少額であつても確定申告書の提出を要する場合)(抜粋)
第二百六十二条の二 法第百二十一条第一項(確定所得申告を要しない場合)に規定する政令で定める場合は、次に掲げる者がその者に係る第一号に規定する法人から、法第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等のほか、当該法人の事業に係る貸付金の利子又は不動産、動産、営業権その他の資産を当該事業の用に供することによる対価の支払を受ける場合とする。
一 法第百五十七条第一項第一号(同族会社の行為又は計算の否認)に規定する同族会社である法人の役員
二 前号の役員の親族であり又はあつた者
三 第一号の役員とまだ婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にあり又はあつた者
四 第一号の役員から受ける金銭その他の資産によつて生計を維持している者
国税庁 タックスアンサー No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(抜粋)
大部分の給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありません。
しかし、給与所得者であっても次のいずれかに当てはまる人(確定申告をすれば税金が還付される人は除きます。)は、確定申告をしなければなりません。
1 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
2 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人
3 給与を2か所以上から受けていて、かつ、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える人(注)
(注) 給与の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除を除く。)を差し引いた金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円以下の人は、申告は不要です。
4 同族会社の役員などで、その同族会社から貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人
5 災害減免法により源泉徴収の猶予などを受けている人
6 源泉徴収義務のない者から給与等の支払を受けている人
7 退職所得について正規の方法で税額を計算した場合に、その税額が源泉徴収された金額よりも多くなる人
国税庁 タックスアンサー No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合(抜粋)
多くの給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって源泉徴収された所得税額と納付すべき所得税額との過不足が清算されますので、原則として確定申告の必要はありません。
しかし、年末調整が済んでいる給与所得者であっても、その給与所得以外に副収入等によって20万円を超える所得を得ている場合には、確定申告をすれば税金が還付される人を除いて、確定申告が必要となります(給与所得者で確定申告が必要な方の詳細については、コード1900「給与所得者で確定申告が必要な人」をご参照ください)。
雑所得に該当するもの
給与所得者の副収入としては、様々なものが考えられますが、例えば次のような所得については、一般的には、それぞれ雑所得に該当します。
1 インターネットのオークションサイトやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引による所得
(具体例)
・ 衣服・雑貨・家電などの資産の売却による所得
(注) 生活の用に供している資産(古着や家財など)の売却による所得は非課税(この所得については確定申告が不要)で、損失は生じてないものとみなされます。
・ 自家用車などの資産の貸付けによる所得
・ ベビーシッターや家庭教師などの人的役務の提供による所得
2 ビットコインをはじめとする暗号資産の売却等による所得
3 民泊による所得
(注) 個人が空き部屋などを有料で旅行者に宿泊させるいわゆる「民泊」は、一般的に、利用者の安全管理や衛生管理、また、一定程度の観光サービスの提供等を伴うものですので、単なる不動産賃貸とは異なり、その所得は、不動産所得ではなく、雑所得に該当します。
4 NFTを組成して第三者に譲渡したことによる所得
※引用は原文のままです。読みやすさのため改行位置を調整し、一部を抜粋している箇所があります(編集・加工を行った部分)。最新の内容は必ず出典元のページでご確認ください。
三ウーバーイーツの場合
複数のアプリを掛け持ちしていることが、この職業の分かれ目です。アプリごとの報酬が20万円に届いていなくても、合計すれば超えている年があります。判定は全部を足した一つの所得で行います。
もう一つ、アルバイトの給与は20万円の合計に入りません。給与は給与の枠で見ますので、配達の報酬から経費を引いた所得だけを20万円と比べます。そして経費は、自転車もバイクもスマートフォンも私用と兼ねているものが大半です。走行距離や稼働時間で按分した金額を引いた後の所得が、判定に使う数字になります。アプリの稼働記録は按分の根拠になりますので、年内に取り出して保存しておいてください。
※実際の取扱いは業態・契約・実態により異なります。個別の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。
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