ウーバーイーツ配達員の経費を仕分けるイメージ。自転車と保温デリバリーバッグ、地図ピンを表示したスマートフォン、燃料や整備のレシートと帳簿のアイキャッチ画像

ウーバーイーツの確定申告 Q&A

ウーバーイーツ配達員の確定申告 経費はどこまで認められる?

公開 2026年7月25日/最終更新 2026年7月26日 |監修 小野 好聡(公認会計士・税理士)

お答えします

配達バッグ・自転車やバイクの購入費と修理費・ガソリン代・スマホの通信費など、配達のためにかかった費用は必要経費になります。多くが私生活と兼用になるため、稼働時間や走行距離による按分が中心です。業務に必要な部分が5割を超えるか、5割以下でも明らかに区分できる部分が経費になります。

本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。リンク経由でサービスを利用された場合、当サイトに紹介料が支払われることがありますが、ユーザーが追加費用を負担することはありません。

解説

くわしい解説

配達員の経費は、ほとんどが按分の対象になる

所得税法37条1項は、必要経費に算入すべき金額を二つ定めています。総収入金額を得るため直接に要した費用と、その年における販売費、一般管理費その他その所得を生ずべき業務について生じた費用です。配達に仕入はありませんから、効いてくるのは後者。

ただしこの仕事には固有の事情があります。使う道具のほとんどが、私生活でも使えるということです。自転車もバイクも車もスマホも、配達を終えれば生活の足であり連絡手段になります。だから配達員の経費は、その多くが「全額か、ゼロか」ではなく按分の問題になります。

逆に、配達専用のバッグやドリンクホルダー、スマホホルダーのように私用の余地がないものは全額が経費です。車体は、取得価額が10万円未満なら購入した年の必要経費、10万円以上は減価償却に回ります。10万円以上20万円未満には一括償却があり、青色申告者には少額減価償却資産の特例(一定額未満・適用期限あり)も用意されています。なお防犯登録料のように自転車を使える状態にするための費用は、本体価額とあわせて取得価額に含めて処理します。

稼働時間と走行距離——家事関連費

所得税法45条1項1号は、家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるものを必要経費に算入しないと定めています。その政令が施行令96条で、家事関連費のうち経費にできるものを二つ挙げています。一号は、主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合のその部分。二号は、青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者について、取引の記録等に基づいて業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされる部分です。

一号の「主たる部分」は、通達45-2 が業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかで判定するとしています。あわせて同じ通達が、5割以下であっても、必要である部分を明らかに区分することができる場合には、その部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えないとしています。

配達員にとって使いやすいのは、アプリに残る稼働時間と、車両の走行距離です。どちらも数字で示せますから、区分の根拠として説明が通りやすい種類の記録になります。週末だけ稼働している方でも、その分は経費にできます。

必要経費になるかを判定する3段階のフロー図。売上のための支出か、生活と混ざっていないか、業務部分が5割超または明らかに区分できるか、を順に判定する
支出が必要経費になるかどうかは、この3つの関門で判断します。3つめが家事関連費の分かれ目です。

これは経費にならない、という配達の定型

稼働中に自分が飲んだ・食べたものは経費になりません。仕事の合間の食事は、誰にとっても生活のための支出だからです。取引先を接待したわけでもありませんので、飲食費として計上する余地もありません。

服や靴も、日常でも着られるものは家事費です。雨具やヘルメットのように、配達のために用意して私用では使わないものは経費になります。

税金の扱いも押さえておきましょう。国税庁は、業務の用に供される資産に係る自動車税などの租税を、各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるとしています。私生活と兼用している車両であれば、家事関連費として業務部分を区分することになります。

家事関連費の按分基準の例。家賃は床面積、電気代は使用時間、通信費は使用実績で按分することを示した3列の図
按分の基準は支出ごとに変えてかまいません。選んだ理由を残しておくことが要点です。

記録は稼働ログと距離メモ、そして家族への支払い

アプリの稼働記録は毎月ダウンロードして保存してください。プラットフォームの明細は遡れる期間が決まっていることが多く、年をまたいでから取りに行くと消えていることがあります。これは配達員の申告で最も多い事故です。車両を使うなら、年始と年末の走行距離をメモしておくだけで按分の根拠になります。給油レシートに「配達」と一言添えるのも有効です。

所得税法56条は、生計を一にする配偶者その他の親族とのやり取りを、事業主ひとりの中の出来事として扱います。親族に払った地代家賃や給与賃金は必要経費にならず、代わりに、その親族が事業のために負担した費用が、事業主の必要経費になります。対価を払っているかどうかは関係ありません。給与賃金は青色事業専従者給与が例外で、青色申告者でない方には事業専従者控除があります。

所得税と住民税は必要経費になりません。事業税は全額、固定資産税は業務用の部分が経費です。罰金・科料・過料は対象外で、業務のための借入金の利息は経費になります。

一次情報

根拠となる法令・通達・タックスアンサー等(原文)

所得税法 第37条第1項(必要経費)(抜粋)

第三十七条 その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第37条第1項/同条第2項は省略

所得税法 第45条第1項第1号(家事関連費等の必要経費不算入等)(抜粋)

第四十五条 居住者が支出し又は納付する次に掲げるものの額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
一 家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるもの
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第45条第1項第1号/第2号以下および第2項・第3項は省略

所得税法 第56条(事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例)

第五十六条 居住者と生計を一にする配偶者その他の親族がその居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業に従事したことその他の事由により当該事業から対価の支払を受ける場合には、その対価に相当する金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入しないものとし、かつ、その親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。この場合において、その親族が支払を受けた対価の額及びその親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、当該各種所得の金額の計算上ないものとみなす。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第56条

所得税法施行令 第96条(家事関連費)

第九十六条 法第四十五条第一項第一号(必要経費とされない家事関連費)に規定する政令で定める経費は、次に掲げる経費以外の経費とする。
一 家事上の経費に関連する経費の主たる部分が不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合における当該部分に相当する経費
二 前号に掲げるもののほか、青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者に係る家事上の経費に関連する経費のうち、取引の記録等に基づいて、不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であつたことが明らかにされる部分の金額に相当する経費
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所得税法施行令(昭和四十年政令第九十六号)第96条/所得税法第45条第1項第1号の委任を受けた規定

所得税基本通達 45-2(業務の遂行上必要な部分)

45-2 令第96条第1号に規定する「主たる部分が不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の遂行上必要」であるかどうかは、その支出する金額のうち当該業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかにより判定するものとする。ただし、当該必要な部分の金額が50%以下であっても、その必要である部分を明らかに区分することができる場合には、当該必要である部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えない。
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/07/01.htm)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》関係/所得税法施行令第96条

所得税基本通達 56-1(親族の資産を無償で事業の用に供している場合)

56-1 不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を営む居住者と生計を一にする配偶者その他の親族がその有する資産を無償で当該事業の用に供している場合には、その対価の授受があったものとしたならば法第56条の規定により当該居住者の営む当該事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入されることとなる金額を当該居住者の営む当該事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入するものとする。
法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》関係
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/11/01.htm)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》関係

国税庁 タックスアンサー No.2210 必要経費の知識(抜粋)

事業所得、不動産所得および雑所得の金額を計算する上で、必要経費に算入できる金額は、次の金額です。
(1)総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2)その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
必要経費の算入時期
必要経費となる金額は、その年において債務の確定した金額(債務の確定によらない減価償却費などの費用もあります。)です。
つまり、その年に支払った場合でも、その年に債務の確定していないものはその年の必要経費になりませんし、 逆に支払っていない場合でも、その年に債務が確定しているものはその年の必要経費になります。
この場合の「その年において債務が確定している」とは、次の3つの要件をすべて満たす場合をいいます。
(1)その年の12月31日までに債務が成立していること。
(2)その年の12月31日までにその債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。
(3)その年の12月31日までに金額が合理的に算定できること。
注意事項
必要経費に算入する場合の注意事項については、次のとおりです。
(1)家事上の費用は必要経費となりませんが、個人の業務においては一つの支出が家事上と業務上の両方にかかわりがある費用(家事関連費といいます。)となるものがあります。
(例)店舗併用住宅に係る費用(租税公課、家賃、水道光熱費など)
この家事関連費のうち必要経費になるのは、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます。
(2)必要経費になるものとならないものの例
イ 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代家賃などは必要経費になりません。逆に、受け取った人も所得としては考えません。
これは、土地や家屋に限らずその他の資産を借りた場合も同様です。ただし、例えば子が生計を一にする父から業務のために借りた土地・建物に課される固定資産税等の費用は、子が営む業務の必要経費になります。
ロ 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う給与賃金(青色事業専従者給与は除きます。)は必要経費になりません。
(注)青色申告者でない人についての事業専従者控除の金額が、必要経費とみなされます。
ハ 業務用資産の購入のための借入金など、業務のための借入金の利息は必要経費になります。
(注)不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地等を取得するために要した負債の利子の額は、不動産所得の計算上必要経費になりますが、不動産所得の金額が損失(赤字)となった場合には、その負債の利子の額に相当する部分の損失の額は生じなかったものとみなされ、他の所得金額との損益通算はできません。
ニ 業務用資産の取壊し、除却、滅失の損失および業務用資産の修繕に要した費用は、一定の場合を除き必要経費になります。
ホ 事業税は全額必要経費になりますが、固定資産税は業務用の部分に限って必要経費になります。
ヘ 所得税や住民税は必要経費になりません。
ト 罰金、科料および過料などは必要経費になりません。
チ 公務員に対する賄賂などについては必要経費になりません。
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm)/令和7年4月1日現在法令等
根拠法令等:所法37、45、51、56、57、70、70の2、所令96、所基通37-1、37-2、37-27、45-1、45-2 ほか

国税庁 タックスアンサー No.2215 固定資産税、登録免許税又は不動産取得税を支払った場合(抜粋)

業務の用に供される資産に係る次のような租税は、各種所得の金額の計算上必要経費に算入されます。
(1) 固定資産税
(2) 登録免許税
(3) 不動産取得税
(4) 地価税
(5) 特別土地保有税
(6) 事業所税
(7) 自動車取得税
(8) 自動車税
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2215.htm)/2026-07-25 取得時点
根拠法令等:所法37、所令126、所基通37-5、37-6、49-3、地方税法362

国税庁 タックスアンサー No.2100 減価償却のあらまし(抜粋)

減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費としていくべきものです。この使用可能期間に当たるものとして法定耐用年数が財務省令の別表に定められています。減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく手続です。
(注1) 使用可能期間が1年未満のものまたは取得価額が10万円未満のものは、その取得に要した金額の全額を業務の用に供した年分の必要経費とします。
(注2) 取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産については、一定の要件の下でその減価償却資産の全部または特定の一部を一括し、その一括した減価償却資産の取得価額の合計額の3分の1に相当する金額をその業務の用に供した年以後3年間の各年分において必要経費に算入することができます。
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm)/令和7年4月1日現在法令等
根拠法令等:所法2、49、所令120、120の2、123~126、129、131、132、134、138、139、所規34の2、所基通2-14、49-1、措法28の2、平元直所3-8、震災特例法10、10の2、10の2の2、10の5、11、11の2

※引用は原文のままです。読みやすさのため改行位置を調整し、一部を抜粋している箇所があります(編集・加工を行った部分)。最新の内容は必ず出典元のページでご確認ください。

ウーバーイーツの場合

ウーバーイーツ配達員の場合、ここが分かれ目

この仕事の経費は按分の根拠がすべてです。幸い、配達員には稼働時間と走行距離という数字が残ります。「週◯時間稼働、そのうち私用の走行は◯km」と示せる状態にしておけば、区分の説明はそれで足ります。割合だけを決めていて根拠が示せないと、明らかに区分できる場合にあたるかを説明できません。

車両の買い方でも結論が変わります。取得価額が10万円未満なら購入した年の必要経費、10万円以上は減価償却で、購入した年に全額は落とせません。修理代・タイヤ交換・チェーン交換は、その年の経費です。

配達員の報酬は、国税庁が挙げる源泉徴収の対象となる報酬・料金等には含まれていません。給与のように税金が先に引かれていないぶん、確定申告で計算した所得税と、翌年の住民税・国民健康保険料がまとめて来ます。納税資金を別口座へ取り分けておくと、3月に慌てずに済みます。

※実際の取扱いは業態・契約・実態により異なります。個別の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。

相談先

判断に迷ったときの相談先

ここまでの線引きは、実際の契約や業務の実態によって結論が変わります。 判断がつかない支出がある、金額が大きい、過去分もさかのぼって直したい——そうした場合は、早めに専門家に確認したほうが結果的に安く済みます。 依頼先の探し方は大きく 2 通りあります。

税理士ドットコム トップページのスクリーンショット。全国の税理士に無料で相談できる紹介サービス。

推奨

運営:弁護士ドットコム株式会社(東証プライム上場)

税理士ドットコム

全国 6,800 名以上の税理士から無料で紹介を受けられる、東証プライム上場企業運営の税理士マッチングサイト。料金や得意分野で比較可能。

こんな方に:事業所得・不動産所得・相続など複雑な申告がある方

税理士ドットコムで無料相談する →

ココナラの確定申告・税務関連サービス検索結果のスクリーンショット。記帳代行や申告書作成などのサービスを料金明示で比較できる。

運営:株式会社ココナラ(東証グロース上場)

ココナラ

スキルシェアマーケットプレイス最大手。リンク先は確定申告・税務のカテゴリで、記帳代行・確定申告書の作成代行・スポット相談などのサービスが「スキル」単位で出品されており、対応範囲・料金・納期・レビューを商品ページで比較できます。

こんな方に:決算だけ・1 期分だけといった単発の依頼を、明示価格で比較したい方

ココナラで確定申告サービスを探す →